都市計画法で定める13種類の用途地域を住居系・商業系・工業系の3グループに整理。建てられる建物の種類、用途地域外の区域、宅建試験での出題パターンも解説します。
この記事の内容
用途地域とは、都市計画法に基づき、土地の使い方をコントロールするために設定されるゾーニング制度です。住居・商業・工業など用途の異なる施設が無秩序に混在すると生活環境が悪化するため、あらかじめ「この地域にはどんな建物を建てていいか」を定めています。
用途地域は全部で13種類あり(2018年の都市計画法改正で田園住居地域が追加され13種類になった)、大きく次の3グループに分けられます。
宅建試験では「この用途地域に○○は建てられるか」という問いや、「用途地域を定めることができる区域はどこか」という区域との対応関係が頻繁に出題されます。
住居系は住環境の保護を目的とした地域です。規制が厳しい(閑静な住宅街)順に並んでいます。
商業系は商業の利便を増進するための地域です。
商業系地域では工業系で禁止されるような用途の施設もほぼ建設できる一方で、工場については商業地域では危険・環境悪化の恐れがあるものは建てられません。
工業系は工業の利便を増進するための地域です。
語呂合わせ:「工業専用は住宅禁止(こうせんきん)」と覚えましょう。工業専用地域は用途地域の中で唯一、住宅を建てることができません。
宅建試験では「どの地域に何が建てられないか」の問いが頻出です。特に重要な制限を整理します。
用途地域は都市計画区域内および準都市計画区域内に定めることができます。都市計画区域外では原則として用途地域は定められません。
また、都市計画区域内であってもすべての土地に用途地域が定まっているわけではありません。
用途地域が定まっていない区域(市街化調整区域など)でも建築基準法の用途制限は適用されます(ただし用途地域の規定ではなく別の条文による)。
用途地域は都市計画法で定めますが、具体的な建物の用途制限は建築基準法(第48条・別表第2)で規定されています。都市計画法と建築基準法は連携して機能しています。
建築基準法では用途制限のほかにも、用途地域ごとに次の規制が定まります。
用途地域の規制は「建てられるか否かの入口」であり、その先に建蔽率・容積率・高さ制限などの数値的な規制が続きます。宅建試験では用途制限と建蔽率・容積率が一体で問われる問題も出ます。
用途地域に関する問題は、宅建試験(法令上の制限分野)でほぼ毎年1問出題されます。出題パターンは主に次の3つです。
試験対策のコツは、13種類を丸暗記するより「工業専用地域には住宅が建てられない」「工業地域には病院・学校が建てられない」という例外的な制限に注目することです。一般的なルールより例外を覚える方が得点につながります。
また、第一種低層住居専用地域の高さ制限(絶対高さ10mまたは12m)も他の地域にはない特徴として問われます。この制限は低層・田園住居地域のみに存在することを覚えましょう。
13種類の用途地域を3グループに整理して覚えましょう。
最重要ポイントの再確認:
宅建FastPassの用途地域チャート問題で、どの施設がどの地域に建てられるかを素早く判断できるよう繰り返し練習してください。