建蔽率と容積率の計算式から、角地・防火地域での緩和(+10%)、前面道路幅員による容積率制限、複数用途地域にまたがる場合の計算方法まで、宅建試験の頻出ポイントを完全解説。
この記事の内容
建蔽率(けんぺいりつ)とは、敷地面積に対する建築面積の割合です。「敷地のうちどれだけの面積に建物を建ててよいか」を示す数値で、日照・通風・防火を確保するために設けられています。
計算式:建蔽率 = 建築面積 ÷ 敷地面積 × 100(%)
例:敷地面積200㎡、建蔽率60%の場合
建築可能な建築面積 = 200 × 0.6 = 120㎡まで
建蔽率の上限は用途地域ごとに定められており、一般的な数値は以下のとおりです。
一定の条件を満たす場合、指定建蔽率に10%を加算できます(建築基準法第53条)。この緩和は試験で頻繁に出題されます。
2つの条件が重なる場合は+20%の加算が可能です。
例:指定建蔽率60%の角地で、防火地域内に耐火建築物を建てる場合
60% + 10%(角地)+ 10%(防火地域・耐火)= 80%
特定の条件下では建蔽率の制限がなくなり、実質100%まで建築可能になります。
整理すると:「指定建蔽率80%+防火地域内耐火建築物の組み合わせ=建蔽率制限なし」と覚えましょう。
容積率(ようせきりつ)とは、敷地面積に対する延べ床面積(各階の床面積の合計)の割合です。建物のボリューム(大きさ)を規制するために設けられています。
計算式:容積率 = 延べ床面積 ÷ 敷地面積 × 100(%)
例:敷地面積200㎡、容積率200%の場合
建築可能な延べ床面積 = 200 × 2.0 = 400㎡まで
容積率の上限も用途地域ごとに定められており、数値はパーセント(%)または「倍」で表記されます。
容積率には指定容積率のほかに、前面道路の幅員(道路の幅)に基づく制限があります。これが指定容積率より低くなる場合、低い方が適用されます(建築基準法第52条)。
計算式:前面道路の幅員(m) × 法定乗数 = 容積率の上限
法定乗数は用途地域によって異なります。
例:第一種住居地域(住居系)、指定容積率300%、前面道路幅員4mの場合
道路幅員による上限:4m × 4/10 = 160%
指定容積率300% vs 道路幅員による160% → 低い方の160%が適用
語呂合わせ:「住居は4、それ以外は6」で前面道路の乗数を覚えましょう。
延べ床面積の計算において、次の部分は容積率の計算から除外(不算入)できます。試験でも問われます。
これらの除外規定を活用することで、実際に建てられる建物の規模を大きくできます。特に地下室と駐車場の除外規定は試験頻出です。
1つの敷地が2つ以上の用途地域にまたがる場合、建蔽率・容積率はそれぞれの地域ごとに適用されるのではなく、加重平均で計算します。
計算方法:各地域の面積比率に基づいて加重平均した値が適用される
例:敷地面積200㎡が以下のように分かれている場合
A地域(建蔽率60%・容積率200%):120㎡(敷地の60%)
B地域(建蔽率80%・容積率400%):80㎡(敷地の40%)
つまり、この敷地全体に適用される建蔽率は68%、容積率は280%となります。用途地域をまたぐ場合は面積按分(あんぶん)で計算するという原則を覚えてください。
建蔽率・容積率は宅建試験(建築基準法の問題)で毎年1〜2問出題され、計算問題が多い分野です。よく出るパターンを確認しましょう。
計算問題の解き方手順:
試験直前に確認できる重要ポイントをまとめます。
宅建FastPassでは建蔽率・容積率の計算問題を豊富に収録しています。数字の組み合わせを変えながら繰り返し練習し、問題文から必要な情報を素早く抽出できるようにしましょう。計算ミスを防ぐため、緩和条件のチェックリストを頭の中に持っておくことが得点アップの近道です。